蔵王温泉の“温泉”コーナー

温泉コラム

Column
TOP 温泉コラム

蔵王温泉の“温泉…

蔵王温泉の“温泉”コーナー

2021.02.23

温泉地の歴史や泉質、入浴の心得について書いています。

蔵王温泉の由来

西暦110年と遥か遠い昔、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が蝦夷征伐にこの地に訪れました。従軍した吉備多賀由(キビノタガユ)の身体に毒矢が当たり苦しんでいたとき温泉を発見しました。その温泉を浴びたところすっかり全快したそうです。感謝の念を込め自分の名を残したのが、高湯(多賀由)温泉の始まりと言われています。

それから時が経ち、奈良時代より修験者(山伏)の修験の地として栄え、江戸時代には温泉街が形成され湯治場として多くの方が訪れました。

近代にはスキーリゾート開発と共に全国に名が知れ渡り、西暦1950年、蔵王山が「観光地百選山岳の部」で1位に選ばれたのを記念して、蔵王温泉と名が改められました。Zao Onsen 湯旅屋 高湯堂のある通りは「高湯通り」と呼ばれ、現在でも高湯の名は地元の方に親しまれています。

蔵王温泉の泉質

硫黄と酸性が強い温泉です

硫黄泉の特徴

乳白色の湯舟を想像しますが、元々は無色透明で空気に触れると酸化して色がつきます。卵が腐ったような硫黄特有の臭気が特徴です。

酸性泉の特徴

硫酸や硫化水素を多量に含む泉質で、微黄褐色か透明で臭気が強いです。

  • 源泉温度/45度〜66度
  • 湯量/毎分約5,700リットル
  • 1日約8,700トン
  • pH/1.25〜1.6
全国トップ3に入る酸性泉で、レジオネラ菌も生息できません。

蔵王温泉の適応症・禁忌症

【温泉が効く疾患及び症状】

きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病、糖尿病、高血圧症、動脈硬化症

神経症、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進

【入浴を控えた方が良い疾患及び症状】

皮膚や粘膜の過敏な人、光線過敏症の人、高齢者の皮膚乾燥症

急性疾患(特に熱のある場合)、活動性の結核、悪性腫瘍、重い心臓病、呼吸不全、腎不全、出血性疾患、高度の貧血、その他一般に病勢進行中の疾患、妊娠中(特に初期と末期)

蔵王温泉入浴7つの心得

  1. 必ずかけ湯をし身体を馴染ませてから入浴してください。
  2. 身体の脂分が落ちやすい泉質のため、ゴシゴシ洗わないようにしてください。
  3. 温泉が目に入ると大変痛むので注意してください。
  4. 飲泉には適していないため、飲まないでください。
  5. 貴金属が黒く腐食しますので、アクセサリー類は外してください。
  6. 温泉が衣類に付着すると痛みます。湯上りには身体をよく拭いてください。
  7. 床が滑りやすいため、転倒に十分気をつけてください。

蔵王温泉の「なぜ?」

なぜ蛇口が真っ黒になるの?

温泉成分が鉄分と化学反応を起こし硫化鉄となり黒くなります。貴金属のアクセサリーは温泉に浸け内容ご注意ください。

湯の花って何?

温泉が空気に触れ参加して遊離硫黄となったのが湯の花です。湯舟に浮遊、沈下していますが、ゴミやよごれではありません。

レジオネラ菌はいるの?

酸性度が強いため生息していません。レジオネラ菌は自然界の淡水や土壌に生息し、循環式温泉の貯湯タンクや配管などに発生します。

アトピーに効くの?

酸性の硫黄泉は表皮の殺菌効果と皮膚を強化する作用があるため、治療に訪れる方もいます。入浴後は肌を乾燥させやすいので、温泉を洗い流したり、保湿クリームを塗りましょう。

蔵王温泉のランキングいろいろ(全国編)

じゃらん人気温泉地ランキング2021

順位温泉地名票数
箱根温泉2549
2草津温泉2421
3登別温泉1844
4道後温泉1679
5別府温泉1315
12乳頭温泉郷1030
19蔵王温泉731
21奥入瀬渓流温泉・十和田湖畔温泉693
30秋保温泉520
32八甲田温泉・酸ヶ湯温泉496
34銀山温泉452
35鳴子温泉郷445
(出典:2020.12.10 株式会社リクルートライフスタイル プレスリリース)

強酸性泉ランキング

順位温泉地名pH値
玉川温泉1.2
2東温泉1.2
3蔵王温泉1.3
4塚原温泉1.4
5川湯温泉1.4

蔵王温泉のランキングいろいろ(山形編)

源泉数(本)

順位温泉地名本数
蔵王温泉47
2赤倉温泉19
3肘折温泉16
4湯野浜温泉11
5飯豊温泉10
出典(平成17年発行 山形県文化環境部環境保護課)

湧出・揚湯量(リットル/分)

順位温泉地名本数
蔵王温泉5,698
2満沢温泉3,000
3湯野浜温泉2,664
4下白川温泉2,407
5赤倉温泉1,803
出典(平成17年発行 山形県文化環境部環境保護課)

自噴泉湧出量(リットル/分)

順位温泉地名本数
蔵王温泉5,444
2満沢温泉3,000
3下白川温泉2,320
4白布温泉1,533
5肘折温泉1,293
出典(平成17年発行 山形県文化環境部環境保護課)

蔵王温泉高湯通り周辺フォトギャラリー

一覧へ